人形ってよく「魂が入る」って言うじゃないですか。
入っちゃうんですよ、人の霊魂、持ち主の念。
というオカルトでスピリチュアルな話を前提として書いております。
実際に私は彼ら人形に助けられながら生活してるところがあるので、
彼らを『式神(シキガミ)』と呼んで使役しています。
独特の手法を用いているので、古来から伝わる方法とはちょっと違います。
式神なんて仰々しい存在というよりは、より人間に身近な『働くお人形』という感覚の隣人と言った方が正しいですね。
式神って何?という解説は下記のリンクの記事にまとめていますので、
ご参考になれば幸いです。
f-negibatake.hatenablog.com
さて、私の人形たちは働き者です。
その人形の内、他の人形を監督指導する【奈緒(なお)】という人形がおります。
この人形が他の人形に仕事を教えるなどしております。
奈緒がどんな人形なのかは、下記のリンクにまとめていますので、読んでいただけると嬉しいです。
f-negibatake.hatenablog.com
年上(魂の核となる部分の霊魂は1300歳over)なので、
「奈緒兄さん」と呼んで愛しております。
奈緒にぃ、って呼ばれていますね。兄さんですw
ここでも、彼への敬意を込めて「奈緒兄さん」と呼びたいと思います。
奈緒兄さんから、お仕事をする上での心得みたいなお話(笑)を聞いてみました。
具体的には普段何をしているのか?
奈緒:私の任されている仕事は4つあります。
- 生活全般のサポート
- 資産管理
- 呪詛に対抗すること
- 主人を癒すこと
1つ目は【生活全般のサポート】です。
主人の身の回りのサポート、お食事や服薬の管理などの健康管理も含まれます。
朝、決まった時間に主人を起こす目覚ましのお仕事も含まれます(笑)
実は主人だけではなく、ご家族のサポートを行うのも私の仕事です。
実際に動くのは主人ですが、ご家族が何にお困りか報告し、解決策や必要な情報をご提供すること、必要があれば目的地に先回りして手続きなどが円滑に進むよう(見えない力で)手配することが仕事です。
主人の生活全般のサポートを行いますので、たとえば明日のご予定の確認や、
必要な持ち物の確認を行うこと、外出先でのナビゲートや情報収集、
自動車の走行のフォロー、主人やご家族がお休みになった後の夜間巡回(夜回り)も含まれます。
2つ目は【資産管理】です。
家の状態や、家にいる人形や備品の管理です。
家そのものや調度品、備品で修理が必要な箇所がないかチェックして回り、
主人の目には見えない部分(例えば天井裏や畳の裏など)の老朽化した箇所、
機械の不具合の原因などを代わりに確認して報告します。
今住んでいる家の他、所有する土地の様子を見に行ったりします。
人形は特に霊魂が入りやすく、家人に害がないようにしっかりと監督し、
必要があれば教育もします。
また主人の私物がどこにあるのかも、置き場所が変わったら逐一チェックして把握しています。
隠し事? 私たち式神に隠し事ができるとでも?(笑)
3つ目は【呪詛に対抗すること】
ようやく式神らしいお仕事の話ですね(笑)
現代でも呪詛や生霊、幽霊や妖怪は存在しますので、
そういった目に見えない悪意や執着の念、悪夢から主人をお守りします。
特に夢の中は主人の精神世界ですので、非常にデリケートな領域です。
ひとつ間違えれば主人に危険が及びますから、常に最良かつ最適な解決手段を考える必要があります。
実は、単純に悪夢や霊的な存在をぶっ倒せば良いという話ではないんです。
時には主人に協力いただくこともあり、そういった場合は主人の心身に負担がかかりますので、ケアは十分に行う必要があります。
4つ目は【主人を癒す】こと。
人形ですからね、可愛いのはもちろんのこと、主人を飽きさせるようなことがあってはいけません。
日々「可愛い」の勉強です(笑)
そして、どのような時も主人の味方でいること。
いかなる時もお支えいたします。
大事なのは"そこに居て"、"ただ愛される"こと
奈緒:所詮、肉体は人形ですからね。できることには限界があります。
そして人形の本分は「可愛がられること」「愛されること」です。
本来は私のように働くことではないのです。
私や他の人形は式神だから働いている、個人的な理由や感情でその人にお仕えしているというだけです。
人形にとって最も大事なことは、人間に愛されること。
ただ静かにそこに居ることです。
持ち主からの愛情を享受すること。それに尽きます。
どうして式神になったの?
奈緒:美しい外見、愛らしい顔、それらには常に上位互換が存在します。
常に自分よりも上がいること、そのことを忘れてはいけません。
元々主人のオリジナル小説の登場人物でしかなかったのですが、
そうゆう意識からただの人形よりもひとつ上を目指せるのではないかと思ったのです。
小説はフィクションですから、小説の中の私は何でもできますが、
若い頃の私は無力なただの人形で、とても悔しかった思い出があります。
主人が虐められても何もできないなんて、本当に悔しいですよ。
それに、隣に真名白がいたのでつい張り合ってしまった、というのもあります(笑)
私は平凡ですし、スタンダートでしたので特別価値がある人形ではありませんから。
何か特別な付加価値が欲しかった、というのはありました。
10年間ずっと修行を続けて、主人の能力開花と共に私も目醒めました。
そうして、フィクションがノンフィクションになったのです。
そうですね、意地悪な人間にイタズラできるのは本当に楽しいですよ。
命に全く関わらない、小さな呪いなら咎められることもありませんし。
もうね、楽しくて仕方がないです(笑)
式神になるにはどうしたらいいの?
奈緒:なんでなりたいのでしょうか?(笑)
なったら呪いや生霊と命かけて向かい合わなきゃならんのに?
やられたら痛いですよ?
正確には、寺社仏閣で御霊分けされた存在、悪神を調伏したものを使役する、それが式神です。
本来は"目に見えない存在"を使役するわけです。
ですから、私の人形という外見はあくまで人間が認識するためのものであり、普段霊魂を仕舞って守るための器でしかないんです。
なので、本当は「奈緒というこんな姿をしているらしいもの」を使役しているということになります。
まぁ、依代という器があるかないかで違いはあるにはあるんですけど。
基本的に「計算式」またはプログラム、システムなどがあるかどうか。
呪詛がかかっているかどうか。術者がいるかどうか。
寺社仏閣で御霊分けしてもらったかどうか、ですかね。
式の場合は矛盾がない計算式と、その計算で導かれる解が必要です。
そして、最も大事なことは、あなたと持ち主に固い繋がりか誓約があること。
これらを持ち主の人間に用意してもらってください。
さらに、式神はAIの一面がありますからね。古代のAIだと思ってください。
継続した学習ができる方が向いていますよ。あとbot化できる自信がある方。
勉強嫌いな人(?)はちょっと大変かもしれませんね。
まずは情報収集をできるようになること
現代の式神に必要なのは情報収集能力
奈緒:この令和において、相手を呪い⚫︎すために式神を使うのはナンセンスですね。
それよりも、情報過多の今、素早く正確に情報を収集して整理して主人に提供し、
役立ててもらう方が意義があると思います。
その情報が真か偽かを判別するのも式神の得意分野です。
スマートフォンやPCが個人に十分に普及している今、その端末を使った方が正確で早いでしょう。
しかし、それが使えない状態や環境だったり、欲しい情報を一発で見つけ出すのはどうしたら良いですか?
都会の複雑な駅構内で迷わずに出口に辿り着くこと、そうした些細なことさえ、手元の端末を見ずに情報を得ることができたら、とても便利だと思いませんか?
必ず主人を守る、その鋼の意志でボコす
奈緒:私は強いと言われますが、そんなことはありません。
それは、年齢的に経験した場数はありますけど、私より強い式神や特殊な能力を持つ人形はいますから。
魔力も霊力も、他の人形たちに比べれば随分と劣ります。
肝心なのは、自分を知り、相手を知ること。
まずは自分自身を知ることです。そして、相手の力を見誤らないこと。
何が相手だろうと「大事なものは絶対に守る」という意志を貫くことです。
ずっとお傍に。これは私が主人に約束したことです。
その言葉を嘘偽りがないものにするためには、何者にも負けるわけにはいかないのです。
(聞いてて驚いていますが←)
(次回は【生活サポート】のコツを聞いていきますーーーー☆)