ねぎばたけ。

私の "幸せ" が育つ、不思議な畑。「私らしく、生きていく」

わたしの人形

大学では染織文化の研究で、

卒業論文は人形をテーマに書かせてもらいました。

今でも研究室に保存してある紙媒体の論文の最後のページに、

この論文が最愛の人形である奈緒に捧げたものであることを証明する一文を

記述しております。

 

■わたしの人形

童謡『人形』というのを御存知の方もおられるはず。

「わたしの人形はよい人形」で歌いだすあの童謡です。

作詞作者ともに不明の歌。

人形の様子を見たまま歌ってるような歌ですが、

人形ってのは正にあの歌の通りです。

 

人形はホラーじゃ定番で、

西洋東洋ともに色んなネタ(パターン化していますが)がありますし、

『私の人形はよい人形』((C)山岸凉子)なんかもよい作品です。

とりわけフランス人形と市松人形がネタの鉄板ですが

古くから親しまれている人形ですし、

市松人形はオリジナリティあふれる個性豊かな人形でした。

 

顔も違うし家庭によって着せてもらえる着物も違うし、

ぶっちゃけ男の子の市松人形も多かった。

日本の抱き人形って、昔は女の子よりも男の子がモデルの物が多かったんです。

 

市松人形は本来、お迎えする時、

胴体に紙を巻かれただけの素っ裸人形なんです。

つまり、人形本体を購入したら、あとは自給自足。

着物は家庭で作ってください的な。

家庭ではお母さんが縫ってくれるか、ある程度大きくなったお姉ちゃんが縫います。

そうやって女の子はお裁縫を覚えていくわけで、時には良き教育者な市松人形さん。

市松人形のそんなところを、あのボークスがSDのコンセプトのヒントにしたって話も。

スーパードルフィー(以下SD)もデビューした17年前は、

完全にオーナーに自給自足力を試すような商品でした。

 

SDオーナーの皆さん、覚えてますか?

やりましたよね…カスタムとかメイクとか服作りとか自立パーツ装備とか

パーティライン消しとか黄変除去!

※里帰りのサービスはありましたが、自力で作業されるオーナーさんが多かった記憶

 

■人形の歴史

人形の歴史は割愛しますが、現在でもその機能は変わっていません。

神社の形代だろうが雛人形だろうが市松人形だろうが、

SDだろうがDDだろうが、

海外ドールも含めて人形の根底にあるものは変わっていません。

人形の種類によって役目が異なるだけで根っこは一緒。

 

すみません、大学で書いた論文のデータが見つからず、

やや語弊のある説明となりますが…。

人形が人形たる所以は、人間が人間たる理由と同じです。

 

愛玩用、呪術用など、分類分けされたのはずっと後の話。

それまでは、はっきり言って呪術的要素が強かったし、

なんだかんだで今でもそんな一面を持っています。

そして、人形は人間の文化的活動の軌跡といっても過言ではないでしょう。

別方向の解釈は、人間が神様の人形である、という考え方もある。 

 

市松人形やSDなどの愛玩人形だって、根底には持つもの持ってますが、

「人形なら可愛がってもらってナンボよ!」があるらしく、

呪術的な顔なんぞ出しません知りません、です。

怖いオーラは、イベントでお洋服を買ってもらえなかった時や

御主人が他の人形に浮気した時に出しとこうか、みたいな。 

普通はその程度ですよ、ホントに。

でも、その時の人形は本当に怖いですよね。(経験談)

 

人形と意思疎通したい、人形に魂を入れる方法が色々ありますが、

やらなくていいですからね。

人形と意思疎通をしたいなら、ご自身の中に眠るサイキック能力を頼ってください。

頼れるのは自分の力です。

ネットだと酷いもので、「主人の人間の生き血を飲ませる」という方法まで

出ているのですが、そんなことやっちゃ絶対ダメです。

人間のことや世界のことを覚える前に、生き血の味なんぞ覚えさせたら、

人形がとんでもない化け物になっちゃいますよ!

 

あと、恋人として迎えた人形。

自分は主人の恋人と思っているので、主人は恋人作ったら人形に平謝り必須です。

事情を説明して、人間と人形の関係に戻りましょう。

戻れるといいですね。健闘を祈ります。

 

■人形という存在と呪術的な器

人形ってのは、所謂「器(肉体)」としては非常に弱い存在でして、

いくら人間の姿を模していても、動植物には勝てませんし、

悪いものに身体を乗っ取られることだってよくある。

霊体は入れる器を探していますので、隙あらば人形でも入っておいて、

色んな霊障を起こしてやろうって意気込みのものまでいたり。

(※所説ありますが、ここでは浮遊体や幽霊の性悪説でお話しています)

また、故人の魂が憑依する、なんてことも、しばしば。 

 

さらに、生きている人間のエネルギーにはめっぽう弱いので、生霊とは戦えません。

デュエルで例えるなら、せいぜい守備表示で使えるかどうかがいいところです。

そんな人形でも、主人である人間を得ている、

自分だけの名前を貰っている人形は一味違います。

 

名前は、ぬいぐるみを含めてほとんどの人形の御守りになります。

人形にとって最高の御守りとパワーの源は人間の愛情と自分だけの名前。

これだけでも外部から肉体を乗っ取られる確率が低くなります。(※例外もあります) 

 

■人形という存在

人間の、物に対する心理的側面の説明は割愛します。(あしからず)

人形は、基本的には野良ってのはいないはずなんです。

人形は、人間がいないとか、人間の出入りする場所(家や施設)以外の空間だと

長生き?できないようです。

 

人間に管理してもらって、可愛がって貰わないと生きていけない物質世界の申し子。

中古ドールの劣化の進み具合は、オーナーさんの家で可愛がって貰ってる人形よりも明らかに早いです。(※ねぎさん調べ)

人形って、とにかく人間が手をかけて、目をかけて、

管理してあげないとダメなんですね…。

 

では、主人のいない人形って、どうしたらいいんでしょうか。

買い手のつかない人形。中古ではない、新品だけど残ってる子の場合。

「お店の人形」として置いておくのがベスト。

「ご主人が決まるまで、お店でいい子にしていてね」

と教えてあげるのが良さそうです。

買い手のつかない子は、洋服の着用モデルとして出すのも手ですね。

いつ、どんなご縁があるかわかりませんし。

コーディネートモデルにしてしまえば、本当は良いかもしれません。

 

お店に展示してあるドールについて。

人形に触れてはいけない、だって彼ら(彼女ら)はお店のスタッフなんです。

当たり前ですが、あれは「お店の人形」です!

人形ですけど、お店のスタッフさんですよ!

従業員をお触りしたらアカンでしょう?(笑 

 

中古ドールの場合は、お店に行くと、

私なんかは人形の気で圧倒されることがあります。

なんかもう、みんな引き取ってあげたいけど、ゴメンって思います。

みんな、ワンチャン狙ってるのかな…自己アピール凄い子とか普通にいます。

静かに、新しい主を待ってる子もいます。

 

誰にしようかな、と、気軽に選ぶのではなく、偶然の良縁でないなら、

事前に調べて当たりをつけてから実際に会いにいくことをオススメします。

破損や劣化の具合を見るのも大事ですが

「破損?劣化?色移り?ワイがどうにでも直せるわ!今すぐにうちの子におなり!」

と言えるオーナーさんはとても心強いです。 

 

■人形は定期的な浄化が必要なもの

ドールの基本は、また別の機会にもう一度お話の場を設けたいと思います。

昨日のツイートでもお話しましたが、人形の栄養は主人の愛情。

そして主人の生命エネルギーの状態は非常に重要です。

 

心身共に整っており、穏やかな人間を主人に持つ人形は、

当然安定した状態を保っています。

逆に主人の心身の状態が不安定ですと、当然人形にも影響してきます。(経験談)

人形だけじゃなく、身の回りの色んなことが不安定ですよ。

 

人形は思念や気を溜め込みやすいので、定期的に浄化が必要になります。

個人差がありますが、自分で期間を決めて浄化してあげてください。

塩でお清めするか、ぬいぐるみなら洗ってあげるとか、

色々なやり方があるようです。

 

手間がかかりますが、超付け焼刃的な浄化方法もあります。

野外撮影です。

 

もう一度言います。

 

野外撮影です。

 

太陽と自然のエネルギーを利用した浄化方法で、日光浴や自然浴は、

人間にも大いに効果あります。

外の空気を吸わせてあげるだけで随分違います。

野外撮影が嫌いな人形でなければ、一度連れ出してあげてください。

オーナーのメンタル面が試されるので、

ドールオーナーなら一度は挑んで欲しいです。

ただし、場所は選んでください。

病院跡地、墓地の近く、廃屋とか、山奥のトンネル内とか諸々、

明らかに場の空気が悪いところは絶対に避けてください。

あと、神社やお寺の境内も基本はNGです。

オーナーさんの職業がお坊さんでお寺住の方は例外です。

(※友人の浦和氏の環境を見る限り本当の話かと存じます)

 

ドールの黄変には気を付けてください。

人形は、太陽光を浴びると劣化するのを知らない子、多いですから。

「主人が何処かへ連れてってくれる!」

と人形のテンションが上がるので、人形のご機嫌取りにもオススメ。

 

朝、部屋の空気を入れ替える。

カーテンを開けて日光を部屋の中へ取り入れる。

日常的に部屋全体の気を毎日入れ替えるだけでも効果ありです。

風水はよく分かりませんが、人形がそこに置かれて快適だと思える場所、

思ってもらえる場所に人形を安置するのが良いかも。

真っ暗な場所はNGです。

風通しが良く、自然光が入るようにしてください。

※風が強くて埃が酷い、光化学スモッグ、花粉や黄砂が酷いようなら無理しないでください。

 

■人形は主人の人間次第の存在

人形って、どこまでも人間が必要でして(※例外もあります)

単体だと何にもできない。独りでは立っていられない。

(※ドール用スタンドという手段もありますが) 

 

主人に悪い物が憑いてて、それを取っ払うにも、

今まで蓄えた力+主人の力を借りる。

主人と人形は、見えない糸で繋がっているんでしょうね。

その糸がへその緒のように機能していて、お互い力を分け合っているような。

 

 人形は生産性に乏しいので、

自分では(洋服買ってもらえなかった等の不満以外)蓄えるものがない。

人形の魂を炎のような物だとしたら、燃え続けるためには、

人間のあたたかく穏やかなエネルギーと愛情をブレンドした油が必要なのでしょう。

人間はいつ何時も穏やかで、ってのは難しいのですけれど! 

 

■人形には魂もあるし意思もある

人形って意思がありますよね、ええありますね。

心理面での云々は文字数なので割愛しますが、名前を付けて抱っこした時点で、

魂が入ったようなもんです。

魂は数日、数週間、数年かかって入る場合もありますし、

一発で入ることもあります。

 

名前を付ける以前に、魂が入ってることもあります。

(※既に何かに乗っ取られていることもあります)

商品を売り出す時に、名前を付けますよね。(銘とか、号とかでしょうか?)

アレで入る可能性もある。

特に、売れ残って数日~数ヶ月経過している子は、入ってる子、多いですよ。

 

深谷経験談ですが、奈緒がよい例です。

当時池袋SRで売れ残っていた旧SD凌=後奈緒は、すでに入っていました。

京都で量産された後、東京に来てもあまり箱を開けてもらえなかったんでしょうか…

京都人の気質がそのまんま(笑)

初代の奈緒の中身をそのまま引き継がせようと試みましたが、

ダメでした、失敗に終わりました。

 

人形って中身が入っちゃってても「君はこうゆう子」(キャラドールとかである、性格設定)って教えると、本当にそうなります。

いい子ですよね。

でも時々、別の顔を見せます。

それが個性です。

その個性に気付けるかどうかはオーナー次第ですが、

オーナーさんは心当たりがありますか?

いかがでしょうか?

ただ、性格は元々その人形が持ってるものもありますし、

主人になった人間の影響も大いに関係があります。

 

そして、人形は人形同士でお喋りしますよ。

言葉は分からずとも、何か喋ってる、というのがよく分かりますから、

口のある物は、とにかく喋ってます。(お金も一緒ですよ!)

イベント行くと、どこでも井戸端会議が開催中です。

 

■ドールライフの意外な盲点

人形のお洋服で気を付けて貰いたいのが、髪飾りです。

その髪飾り、クリップで髪を挟んで留めるタイプですか?

それとも、安全ピン等でウィッグネットに刺して装着するタイプですか? 

 

できれば、クリップタイプを選んでください。

人形に「刺す」行為は、その人形のエネルギーを乱します。

人形を針で刺す行為は、呪術的な行為です。

特に愛玩人形は嫌がります。

ちなみに、針を抜くと落ち着きます。 

 

ぬいぐるみを針山にして、縫い針や待針を刺すことも厳禁です。

フツーに可哀想だし。

針はちゃんと、針山に刺すこと。

針山はそうゆう役目をもって存在していますから。

 

安全ピンでウィッグに直接ヘッドドレスを固定すると、

めっちゃ綺麗に固定できますし落ちないので、

販売物に採用されるディーラーさんが多いです。

私もこの手のヘアアクセサリー(リボンとか)好きで、

娘人形の高麗子に買い与えました。

一度だけ、ディーラー製のドレスを購入した時に

高麗子の頭にやってしまったことがありました。

付けたあとに高麗子自身が嫌がって、その後二度とつけさせてくれませんでした。

(結果的には高麗子が正しく、それで良かったのですが)

ウィッグだから大丈夫じゃないか、と思うのですが(私も思ったのですが)、

高麗子の反応を見て以来、オススメできなくなりました。 

 

簪系も注意が必要です(多分)。

10年以上前にディーラー製のチャイナ服を奈緒に購入した時、

付属品に簪がありました。

ウィッグのネット部分に直接挿すとのことでしたので試したら、奈緒が拒否。

あさひの時は、最初からあさひが拒否。

2本のドール用の簪は、結局私の髪に挿しました。

簪は、人間同様、髪を結いあげるなり纏めるなりしてから挿す方が良いようです。

 

洋服にピンでブローチを留めるのは問題ないです。(経験談)

その差はイマイチ分かりませんが、

とにかく直接ぶっ刺す(挿す)のは良くないらしい。

ウィッグはドールの一部に見做されるということなのか…。

ごめん、ねぎさん、この差がイマイチ分からない。

 

誤解無きよう申し上げますが、ディーラー製のドール服が悪いのではありません。

むしろ、ドールはハンドメイドが好きな子多い(※沢瀉屋調べ)ので、

ディーラー様には積極的にドール服を作っていただき販売して頂きたい所存です。

お金ならあります。不足があるなら稼ぎます。

ので、作ってください、売ってください。

ぜひ、SD少年とMSD少年の服を、ぜひ。

 

■人形は流れ者

人形は流れ者。

人の手を渡り歩くのが宿命です。

いつかは、この手から離れるのです。

新しい人間の手に渡った時、自分は今までこれだけ愛してもらったという記憶が、

人形の誇りや慰めになってくれれば幸いです。 

 

新しい主人を、人形は前の主人と比較検討しません。(※例外もあります)

ただし、前の主人の教えを守る子はいるみたいですね。

約束、したのかな…?

 

自分の手に渡って来た人形を、よう来てくれた、と、

笑顔でなでなでヾ(・ω・*)してあげてください。

たとえその子が反骨精神旺盛で不安定な子でも、主人が安定していれば、

数日で落ち着いた「よい人形」になりますよ。

よい人形を目指して相互理解を深めていこうな!紫月!

聞いてる⁉

 

※注意※

問題のある人形は、神社やお寺でお祓いするか、塩でお清めしてあげてください。

感じた違和感や周囲に起こる問題は絶対放置しないこと!

 

付け足しますが。

ドールがオーナーにも家にも馴染んでなくて、そわそわしてるっぽい…なんか、

動いて歩き出しそう…とか、言いようのない違和感や不安を感じたら、

慣れるまで靴を与えない、というのもアリかと。

人形の種類によりますが、足の構造上、靴がないと歩きにくいんですよ。

フローリングの床なら尚更。

もし動いて滑って転倒されても困ります。

あえて歩きにくそうな靴を与えるよりも、靴を与えない方がいいと思います。

そもそも主人の人間や、その家族の人間が家の中で靴を履いてないので、

人形も靴が無くても違和感を覚えないのではないか、と。

日本なら、多分。

 

今夜では、書ききれませんね…。

人形は色んなことを教えてくれるので、ネタに事欠かないというか。

人形は人間の心に従います。

素敵なドールライフを。

 

思えば、色んな人形を手に取ってきたなぁ…。

正規販売品も、中古ドールも、海外ドールも、大した差はなかったです。

強いて言うなら、SDは手首が太い。

あ、でも、旧ボディだけだったらどうしよう…。

 

 

 

 

次のまとめは、意外と人気のあった「ドールとお金」のお話です。

再販されるドールの意味と、中古ドールのお話。